退職金制度のない会社での退職金支払いは可能か  2009/05/29

【質問1】

当社には退職金規程はありませんが、今般退職する社員について、特例として親会社の退職金制度を準用し、当該退職者に退職金

を支給したいと考えています。 退職金として支払可能でしょうか。

 

【回答1】

退職金規程がなくても、退職を起因とし、かつ社内の意思決定をもって支給されるのであれば、退職金として支給可能です。

 

 

【質問2】

当社および退職者が作成・提出する必要書類 および 手続きには、どのようなものがありますか。

 

【回答2】

退職手当の支払を受けるときまでに、退職予定社員より 「退職所得の受給に関する申告書」 を記入・提出してもらう必要があります。

退職金にも所得税が課税されるのですが、この「退職所得の受給に関する申告書」を提出することにより、勤続年数に応じた退職所得控除を受けることができます。

「退職所得の受給に関する申告書」の提出がない場合は、退職所得控除を受けることができませんので、その退職手当等の金額について20.42%の税率による源泉徴収を行う必要があります。

また、退職手当支払の際には、「退職所得の受給に関する申告書」の提出有無に関わらず、会社から退職者本人へ「退職所得の源泉徴収票」を交付します。

 退職予定者はこうした手続きについてよく知らないケースが多いでしょうから、書類は会社側で用意する方がスムーズに手続きできるでしょう。これらの「退職所得の受給に関する申告書」、「退職所得の源泉徴収票」の用紙は、税務署で入手するほか、国税庁のHPにもPDFファイルがあり、そちらから入手も可能です。

 

 

【質問3】

退職金に係る 税額/ 税率 と退職者手取金額について、どのように計算するのでしょうか?

【回答3】

まず当該社員の勤続年数を基に、退職金に関する所得控除額を以下の算式@から算出します。その枠内に退職所得が収まり、かつ、「退職所得の受給に関する申告書」が提出された場合には、所得税はかかりません。

 <@退職所得控除額の算出式>
 勤続年数に応じて算出式が変わります。なお、勤続年数に1年未満の端数があるときは、たとえ1日でも1年として計算します。
 勤続20 年以下 → 40 万円×勤続年数 (80万円に満たない場合には、80万円とする)
 勤続20 年超  → 800万円+70万円×(勤続年数-20年)

 

 <A退職所得金額と税額計算>
 退職手当から上記計算式@で算出した「退職所得控除」を差し引いた後、2分の1に相当する金額を退職所得とします。退職所得の金額に応じて、税率や控除額が決まっています。国税庁HPに速算表がありますので、そちらをご覧下さい。